インテンション

インテンション(意図)の立て方と、目標との違い

目標は「たどり着きたい結果」、インテンションは「その途中でどんな自分でいたいか」です。数分でインテンションを立てる方法、日々続けられる小ささに保つコツ、毎週の見直し方を紹介します。

やわらかな朝の光の中、明るい木のテーブルに置かれた白紙のノートと鉛筆。そばにカップとユーカリの小枝。
このガイドのために作成したイメージ画像です。

インテンションとは

インテンションとは、今この時からどう行動し、どう考え、何に意識を向けたいかを表す短い一文です。「今週は自分に対して辛抱強くいたい」はインテンションです。「夜の時間は遅れを取り戻すためではなく、休むために使う」もそうです。ゴールラインではなく、方向とあり方を表します。

引き寄せのジャーナリングでは、インテンションは願いと日常をつなぐ橋になることがよくあります。ビジョンボードやスクリプティングは絵を見せてくれます。インテンションは、もっと静かな問いに答えます。その絵がまだ遠くにある今日、自分はどんな人でいたいのか。現在についての言葉なので、調子のいい日にもそうでない日にも実践できます。

インテンションと目標の違い

目標とインテンションは対立するものではありません。答えている問いが違うので、多くの人は両方を使うといちばん効果を感じます。違いは並べてみるとよくわかります。

  • 目標は結果です。「4月に10kmレースを走る」。インテンションは方向です。「楽しいと思える形で体を動かす」。
  • 目標は未来にあり、達成するかしないかのどちらかです。インテンションは今にあり、一日ずつ実践するものです。
  • 目標は結果で測ります。インテンションは小さな選択で測ります。今日はおおむねそれに沿って行動できたか。
  • 目標は、他の人やタイミングなど、自分ではどうにもならないことに左右される場合があります。インテンションが求めるのは、自分が差し出せるものだけです。
  • 目標を逃すと失敗したように感じることがあります。インテンションから離れたときは、ただ戻る時が来たというだけです。

目標が好きな人にもインテンションが役立つ理由

目標は計画に役立ちますが、途中の数か月をただの待ち時間にしてしまうことがあります。満足感をすべて結果が出る日まで先送りすると、その結果を実際につくっているふつうの日々が義務のように感じられがちです。インテンションは、そうした日々にそれ自体の意味を与えます。スコアボードがどうであれ、望んだあり方で過ごせたなら、今日はちゃんと意味があります。

人生が変わったときにも、インテンションはやさしく寄り添います。転職、家族の病気、引っ越しなどで、目標が一夜にして現実的でなくなることがあります。「大切な人たちとのつながりを保ちたい」というインテンションなら、その変化を越えて続きます。実践の形が変わるだけです。つらい一週間のあとでは、もう破ってしまったと感じる目標を立て直すより、インテンションに戻るほうが楽だと感じる人は多いものです。

5つのステップでインテンションを立てる

必要なのは10分ほどの時間と、ノートかメモアプリ、そして少しの正直さです。初回は順番どおりに進めましょう。慣れれば1〜2分でできるようになります。

  • もっと欲しいものに気づく。「今、毎日の中で何がもっと欲しい?」と自分に聞きます。落ち着き、勇気、集中、あたたかさ、休息など。最初に浮かんだ2〜3語を書き出します。
  • ひとつ選ぶ。いちばん立派に聞こえる言葉ではなく、いちばん生き生きと感じる言葉を選びます。
  • 自分の言葉で、現在形の一文にする。「〜を選ぶ」「〜したい」「今日は〜する」など。
  • 守れる小ささにする。読んで身構えてしまうなら、ごくふつうの火曜日でもできそうだと思えるまで小さくします。
  • 小さな約束をひとつ添える。インテンションを形にする具体的な行動です。たとえば10分の散歩、正直なメッセージを1通送る、7時にノートパソコンを閉じる、など。

小さな約束つきのインテンション例

ばくぜんとした願いが、今週守れる一文と約束にどう変わるかの例です。形だけ借りて、自分らしく聞こえるまで言葉を書き直してください。

  • 休息:「夜の時間は自分のもの」。小さな約束:平日の8時以降は仕事のメッセージを見ない。
  • 健康習慣:「楽しめる形で体を動かす」。小さな約束:今週3日、昼食後に15分歩く。
  • お金:「落ち着いてお金と向き合う」。小さな約束:日曜に10分、残高と近く支払う請求を確認する。
  • 人間関係:「大切な人の近くにいる」。小さな約束:会いたい友人に音声メッセージを1通送る。
  • 心の声:「大切な人に話すように自分に話しかける」。小さな約束:きつい考えに気づいたら、そばにやさしい言い方を書き添える。
  • 仕事:「一度にひとつのことに、いちばんよい集中を向ける」。小さな約束:火曜と木曜に、通知をオフにした90分の時間をつくる。

「もし〜なら」プランで約束を続ける

どんなインテンションにも弱点があります。それが必要になる瞬間です。朝ノートを書いているときに辛抱強くいるのは簡単でも、うまくいかなかった日の夕方6時にはずっと難しくなります。その瞬間に備える実用的な方法が、「もしXの状況になったら、Yをする」という「もし〜なら」プランです。たとえば「夕食後にノートパソコンを開いたら、閉じてお茶をいれる」。

心理学ではこれを実行意図(implementation intentions)と呼びます。Peter GollwitzerとPaschal Sheeranによる2006年のよく引用されるレビューは、94の独立した検証をまとめ、いつ・どこで・どう行動するかを前もって決めておくことが、目標を持つだけの場合に比べて、平均して実行しやすさと結びついていたと報告しています。これは複数の研究の平均であり、一人ひとりへの約束ではありません。それでも、シンプルな習慣の裏づけにはなります。小さな約束ごとに、いちばんくじけやすい瞬間のための「もし〜なら」を一行書いておきましょう。

週に一度、インテンションを見直す

見返さないままのインテンションは、静かに薄れていきます。週に一度の見直しは、もうひとつのやることリストにすることなく、インテンションを生きたものに保ちます。日曜の夜など決まった時間を選び、10分とりましょう。インテンションを声に出して読み、ジャーナルに3つの問いの答えを書きます。今週、このインテンションを生きられたのはいつ? 離れてしまったのはいつで、そのとき何が起きていた? この一文は今もしっくりくる? それとも変えたほうがいい?

そのうえで、続ける・調整する・入れ替える、のどれかを決めます。ひとつのインテンションは、習慣になるか、しっくりこなくなるまでに2〜4週間ほど続くことが多いようです。変えるのは失敗ではなく、むしろそれが目的です。見直すたびに、自分が本当に望むものが少しずつ見えてきます。大きな目標に取り組んでいるなら、なおさら役立つ情報です。

よくある失敗と、代わりにできること

インテンションはシンプルですが、空っぽに感じたり重くなったりするパターンがあります。次の点に気をつけましょう。

  • 目標を言い換えただけになっている:「5キロ痩せるつもり」はまだ結果です。その下にある生き方を考えてみましょう。たとえば「元気が出る食べ方をする」。
  • 一度にいくつも立てる:5つのインテンションは注意を奪い合います。まずひとつから始め、自然にできるようになってから次を加えましょう。
  • 自分のものではない言葉を使う:SNSから写した一文は、つらい日を越えられないことが多いものです。自分が話しているように聞こえるまで書き直しましょう。
  • 小さな約束を省く:具体的な行動のないインテンションは、賛成するのも忘れるのも簡単です。
  • それたことを失敗とみなす:インテンションを忘れる日もあります。自分を責めずに気づき、次の小さな選択で戻りましょう。

インテンションにできること、できないこと

インテンションを立てることは、どう生きたいかをはっきりさせ、自分の選択に気づき、小さく着実な一歩を踏み出す助けになります。それだけで出来事を起こすわけではなく、どんな結果も保証しません。宇宙との契約や合否のある試験ではなく、何度も確かめるコンパスのようなものと考えてください。

望むことを考えるとストレスや落ち込み、昔の痛みがよみがえるなら、手を止めてかまいません。インテンションを立てるのは振り返りのための習慣であり、専門家の支援の代わりにはなりません。信頼できる人や資格のある専門家に話すことは、いつでも妥当な一歩です。私たちが開発中の引き寄せアプリAwenは、ジャーナル、インテンション、ビジョンボードをひとつのプライベートな場所にまとめる予定です。ホームページからウェイトリストに登録できます。

よくある質問

インテンションは毎日立てるべき? それとも毎週? どちらでもかまいません。多くの人には、毎日の短い振り返りと組み合わせた週ごとのインテンションがよいスタートです。見直す前に練習できる日数が十分にあるからです。

目標はあきらめないといけない? いいえ。目標は計画のために残し、その間の日々にはインテンションを使いましょう。季節ごとの目標をひとつと、それにどう向き合いたいかのインテンションをひとつ、という組み合わせがおすすめです。

インテンションはポジティブでないとだめ? やめたいことより向かいたい方向を書くほうが役立ちますが、ポジティブさより正直さのほうが大切です。「自分に厳しくしすぎないようにしたい」でも立派なスタートです。

インテンションをすぐ忘れてしまうときは? 目に入る場所に置きましょう。鏡に貼った付せん、スマートフォンのロック画面、ジャーナルの最初のページなど。そして、いちばん忘れやすい瞬間のための「もし〜なら」を一行加えましょう。

出典・参考文献